株式会社ビズヒッツ(以下、ビズヒッツ)は、仕事から逃げたくなったことがある500人を対象に「仕事から逃げたくなる瞬間に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化した。※詳細について https://media.bizhits.co.jp/archives/12516
仕事をしていると「仕事から逃げたい」「会社に行きたくない」「もう辞めたい」と思ってしまうことがあるのではないか。
そこで今回、ビズヒッツが運営するビジネス上の問題解決を考えるメディアBiz Hits(https://media.bizhits.co.jp/ )は、仕事から逃げたくなったことがある500人に「仕事から逃げたくなる瞬間」についてアンケート調査を実施した。
その結果をランキング形式でまとめている。
■調査概要
調査日:2021年6月8日~9日
調査方法:インターネットによる任意回答
調査人数:500人(女性304人/男性196人)
■回答者の属性
■調査結果サマリー
・仕事から逃げたことがある人は28.6%
・仕事から逃げた方法1位は「仕事を休んだ」
仕事から逃げたいと思う瞬間1位は「ミスをしたとき」
まず「どんなときに仕事から逃げたくなりますか?」と聞いたところ、回答は以下のようになった。
さまざまな回答が寄せられた中、1位になったのは「ミスをした」である。2位以下は「業務量が多すぎる」「人間関係がツライ」と続いた。11位以下には「苦手な仕事を任されたとき」「責任の重い仕事を任されたとき」「プレゼン・発表を控えているとき」なども入っていた。
また、人間関係よりも「仕事そのものがうまくいかない、失敗した」「仕事でプレッシャーがかかっている」というときに仕事から逃げたくなる人が多いことがわかる。
具体的な回答は下記だ。
【1位 ミスをした】
・材料の発注ミスに気づき、どうしようもないときに逃げたくなります(20代男性、調理師)
・仕事で初歩的なミスをしたとき(30代女性、飲食業)
・締め切りを間違っていて、多くの人に迷惑が掛かると分かったとき(40代男性、広告代理店勤務)
「取り返しのつかないミスをしたとき」「会社やお客様に迷惑がかかるミスをしたとき」など、大きなミスをしたときに逃げたくなるという人が多数。また、「新聞に載るくらい」「損害賠償になるくらい」の重大なミスをしてしまったという人も。一方で「小さなことでも落ち込む」という人もいた。
【2位 業務量が多すぎる】
・どう考えてもこなせない量の仕事がたまっているとき(20代女性、事務職)
・こちらの作業量を考えないまま、膨大な仕事を振られたとき(30代男性、経理)
・月末に忙しすぎて現場と事務の両方をこなさなくてはいけないとき(40代女性、介護職)
「やってもやっても終わらない」「自分のキャパを超えている」と感じて、逃げたくなってしまった人が多数。「自分ひとりに大量の仕事を言い渡された」「不公平に自分にばかり仕事を割り振られた」という人も。また、「自分ひとりだけに過度の負担がかかっている」と感じると、ますます逃げたくなってしまうそうだ。
【3位 人間関係がツライ】
・職場の人間から嫌がらせやパワハラを受けているとき(20代女性、事務職)
・嫌いな人間と数週間2人だけで現場を任されたとき(40代男性、管理業務)
・職場の人間関係が悪いとき(50代女性、スーパーのレジ)
いじめを受けたり上司とモメたりして逃げたくなった人のほか、自分は当事者ではないものの「他人同士のいがみ合いに巻き込まれそうになったとき」に逃げたくなった人も。また、入社してすぐまだ職場に馴染めなかったころに「逃げたい」と感じた人もいた。
【4位 怒られた】
・上司に理不尽なことで怒られた時に逃げたくなります(20代女性、医療事務)
・上司や相手先からダメ出しされたとき(30代女性、事務職)
・上司から人前で怒られたとき(40代男性、営業職)
「人前で怒られたとき」「大声で怒られたとき」に逃げたいと感じた人が多数。「理不尽に怒られたとき」と答えた人も目立ち、「納得できないまま怒られている」状況に不満を感じた人が多いとわかる。
【5位 仕事がうまくいかない】
・思い描くものがうまく形にできなかったり、どの素材を使えばいいか行き詰まったときには「もう嫌だ帰りたい」と思うことが多々あります(30代女性、設計開発)
・計画に対して大きく未達してるとき(40代男性、営業職)
・子どもがいうことをきいてくれず、クラスがまとまらないときです(50代女性、保育士)
ノルマが達成できなかったり「頑張っているのに成果が出ない」と感じたりしたときに逃げたくなるという回答が寄せられている。また「営業成績が最悪で役員会議に呼ばれた」「頑張ったのに上手くいかず、責められた」など、「成果が出ないことを責められた」ときに逃げたいと感じる人も多数いた。
【6位 クレームが発生した】
・クレームが入った時に、そのクレームに心当たりがあると、辞めたい気持ちにすらなります(20代女性、販売職)
・現場で問題が発生して、施主から怒って電話が来て呼び出されたとき(30代男性、建設業)
・自分の製造ラインで客先クレームが頻発した時。上司からあることないこと言われ、モチベーションがとても下がります(40代男性、食品製造)
とくに「理不尽なクレーム」「しつこいクレーム」「重大なクレーム」や「頻発するクレーム」にたいして大きなストレスを感じるという人が多数。「いくら説明しても伝わらないときに逃げたいと思う」「クレームで怒鳴られると、気が滅入って逃げたくなる」という人もいた。
【7位 納期が厳しい】
・立場上、指示に従わないといけない取引先に、納期などについてムリを言われたとき(30代男性、事務職)
・納期までに仕事が終わらないと確定したとき(40代男性、エンジニア)
・客に「早くしてくれ」と作業を急かされたとき(50代男性、自動車整備)
「納期が迫っているのに仕事が終わりそうにない」「納期を守れないことが確定した」というときに逃げ出したいと感じるという回答が寄せられた。また「そもそもムリのある納期設定の仕事がきた」というときに逃げたくなる人も。納期が厳しいと残業にもつながるので、本当にツライものだ。
【8位 体調が悪い】
・疲れているとき、睡眠時間が少ないとき(30代女性、大学講師)
・頭が痛くて、薬を飲んでも効かないとき。仕事上、子どもに元気に接しないといけないので、頭痛のときは仕事から逃げたくなります(40代女性、塾講師)
・疲れているとき(50代男性、商品管理)
「疲れがたまっている」「寝不足」「頭が痛い」などの体調不良時に逃げたくなる人が多く、また「つわりのひどい時期が辛かった」という人もいた。
【9位 残業が多い】
・残業が続いて「終わりが見えない」と思った瞬間(20代女性、医療関係)
・残業が1週間以上続いたとき(30代男性、翻訳)
・毎日2時3時まで残業するという生活を1年くらい続けたときは逃げたくなりました(50代男性、経理)
「毎日残業が続くとき」「夜中まで残業しているとき」に逃げたくなるという回答が寄せられた。また「家に仕事を持ち帰って作業しているとき」に逃げたくなる人も。残業については「サービス残業を強いられたときに逃げたくなる」という回答もあった。
【10位 評価してもらえない】
・功績を残したのに給料があがらなかったとき(30代女性、事務職)
・頑張って仕事をして結果を出しているのに、評価を上司が全部持っていったとき(40代男性、事務職)
・口コミで悪い評価を書かれたとき(50代女性、宿泊業)
「一所懸命にやった仕事をサラッと否定されたときに逃げたくなる」「給料が仕事の労力に見合ってないと感じたとき」に逃げたくなるという意見が寄せられた。頑張って仕事をして実績も残しているのに、評価に反映されないとやる気がなくなるという。また「正社員のような評価がない契約社員なので、しんどい工程から逃げたい」という意見もあった。
■仕事から逃げたことがある人は28.6%
実際に逃げたことがある人は28.6%(142人)で、3割近くだ。反対に7割以上の人は「逃げたくなったけど、実際には逃げなかった」ことがわかる。逃げたい気持ちをこらえて仕事している人が多数派だ。
■仕事から逃げた方法1位は「仕事を休んだ」
1位は「仕事を休んだ」。2位以下はかなり差が開いて「退職した」「仕事を他の人に任せた」と続いた。また「早退した」「長期休職した」「その場を離れた」など、期間の長短に関わらず、一旦仕事・職場から離れた人が多く、8位以下には「仕事を先延ばしにした」「嫌いな人とシフトをずらした」といった回答もあった。
具体的な回答は下記だ。
【1位 仕事を休んだ】
・あまりのストレスで駅まで行ったのに通勤電車に乗れず、仮病で会社を休みました(30代女性、事務職)
・車通勤でいつもと違うルートを通ったとき「あ、このままどこかに行きたい」という思いにかられ、そのまま会社を休みました(40代男性、介護関係)
・「親戚が危篤になった」と電話連絡して休んだことがありました(50代男性、技術職)
仮病を使ったり「親族に不幸があった」と嘘をついて休んだ人が目立つ。休んで家にいた人もいれば「日帰り旅行にいった」という人も。また、家から休みの連絡をしたのではなく、通勤途中で会社にいけなくなり、引き返したり休みの連絡を入れたりした人もいた。
【2位 退職した】
・理不尽に怒鳴られ、翌日に会社を辞めました(20代女性、眼科の検査補助)
・仕事中に我慢の限界がきたので、上司に「明日から来ない」と告げて帰った(30代女性、接客業)
・仕事の責任が重くなり、自分には重荷であることや退社も含めた話を上司にしました(40代女性、アパレル販売)
我慢の限界を迎えて退職・転職した人もいたことがわかる。「無意識のうちに、気づいたら退職届を書いていた」という体験談も。また、「最低限の引き継ぎはした」「抱えている案件が終わるまでは我慢した」「年度末までは頑張った」という人もおり、「突然辞めた」という人も多くいた。
【3位 仕事を他の人に任せた】
・クレームがきたときに、対応を代わってもらったことがあります(30代女性、医療関係)
・面倒な仕事が舞い込むのを察知して、わざと席を外して他の人が担当するように仕向けた(40代男性、営業職)
具体的には、「クレーム処理を上司に代わってもらった」などだ。「英語プレゼンを帰国子女に代わってもらった」という人も。「頼んで代わってもらった」という人もいれば、席を外したりわざと他の仕事をして「同僚がやるよう仕向けた」という回答もあった。
【4位 早退した】
・「具合が悪いから帰ります」と早退した(20代女性、農業)
・苦手な仕事を任されて、やってはみたもののやはり合わずに苦戦したので、体調不良を理由に早退してしまった(50代男性、事務職)
早退理由は「体調不良」にした人が目立つ。最初は体調不良を申し出て早退し、数日休んだ後に退職したい旨を会社に伝えた人もいた。
【同率5位 長期休職した】
・通っていた心療内科へ相談して、うつ病の診断書をもらって休職した(20代女性、介護福祉士)
・実際に病気になってしまったので、傷病休暇をとりました830代男性、事務職)
病気になってしまい、1~2日の短期間ではなく長期で休んだ人もいることがわかる。長期休職後に職場に戻らず、そのまま退職した・独立開業したという人もいた。
【同率5位 その場を離れた】
・涙が溢れそうになったので、外に飛び出した(20代女性、製造販売)
・デスクから離れた場所でPCを持ってリモートで仕事をしました(40代男性、営業職)
自分のデスクや会社から離れ、外やトイレなどで一人になり、心を落ち着かせる方法だ。会社から出た人も、会社のトイレにこもった人も。お客様の所に行ってきますと上司に報告して外出し、その後サウナでずっと寝ていた」という人もいた。
【7位 上司・同僚に相談した】
・上司に相談して役職を変えてもらった(30代男性、デザイン)
・上司に協力してもらい、一緒に対応していただききました(40代女性、事務職)
「相談して苦手な業務から外してもらった」「人間関係の揉めごとに介入したもらった」などの回答が寄せられ、身近に信頼できる上司や同僚がいるなら、仕事から逃げたくなったときに頼れるので、なんとか対処ができそうだ。
なお、今回調査したビズヒッツは、派遣・パート・アルバイト求人情報サイト「Biz Hits Work( https://work.bizhits.co.jp/ )」、ビジネスの問題解決を考えるメディア「Biz Hits(https://media.bizhits.co.jp/)」を運営している。
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