アイキャッチ画像:DMとして活用される圧着はがきのイメージ(Z折り)
「圧着トナー」は、トナー内部に自社開発の圧力応答性樹脂を微細に分散させた無色透明のトナーだ。高い圧力を加えたときにのみ樹脂が軟化し、用紙と用紙を接着する機能を発揮する。「圧着トナー」を使えば、販促目的で使用される圧着はがきの制作工程を効率化することが可能だ。
※富士フイルムビジネスイノベーション調べ。接着機能を持つ実用化されたトナーおよびその技術は世界初(2023年4月25日時点)
「圧着トナー」は、富士フイルムビジネスイノベーション独自のトナー製法技術であるEA製法※により、内部に自社開発の圧力応答性樹脂を微細に分散させた無色透明のトナー。高い圧力を加えたときにのみ樹脂が軟化し、用紙と用紙を接着する機能を発揮する。
※Emulsion Aggregation(乳化凝集)製法。
■一括工程で、作業効率UP
また、CMYKトナーによる画像や文字の印刷と、「圧着トナー」による接着材塗布がワンパスで完結し、従来は印刷後に別工程で行っていた糊付け工程の削減が可能。印刷データ上で接着箇所を自在に指定できるほか、用紙同士の接着力の強弱をトナーの量や圧力の強さにより調整することもできる。
※後加工機メーカーが提供する汎用の圧着機。ご利用にあたっては事前の検証が必要。
■「圧着トナー」で、短納期且つ効率的に
「圧着トナー」は圧着はがきのような用紙同士を接着する印刷物を小ロット生産・可変印刷する用途に最適だ。通常のはがきと同じ郵送料で2倍以上の情報を掲載できる圧着はがきは、企業が販促のために顧客へ送付するダイレクトメール(DM)として活用されている。
また、デジタル印刷の特性と「圧着トナー」の機能を組み合わせて用いることで、受け取る人の嗜好や興味に合わせた内容の圧着はがきやA4サイズの圧着DMなどを、短納期で必要な分だけ効率的に制作できるようになる。これにより、DMの活用機会を広げ、企業と顧客の効果的なコミュニケーションを実現していく。
加えて、富士フイルムビジネスイノベーションは後加工機メーカーと協業し、印刷から圧着までに必要な後加工の機器を、インラインで接続する自動化ラインのシステム開発を顧客とともに進める。印刷後の断裁や折り、圧着にいたるまでの多岐に渡る工程を人手を介さず自動化することで、印刷生産プロセス全体の効率化を目指す。
なお、今回紹介した富士フイルムビジネスイノベーションは、働く人々がより創造力を発揮し組織の力を最大化するために、DXを通じた知識と情報の効果的な利活用を支援。1962年の創業以来培った技術や知見をもとに、ワークフローソリューション、ITサービス、デジタル複合機などの印刷機器に関する研究・開発・生産・販売を行っている。