藤井寺市と凸版印刷、観光振興に関する連携協定を締結【大阪スマートシティパートナーズフォーラム】

左から、藤井寺市長 岡田 一樹氏
    凸版印刷 執行役員 山中欣也氏

大阪府藤井寺市(以下 藤井寺市)と、凸版印刷株式会社(以下 凸版印刷)は、観光振興に関する連携協定を2021年12月7日(火)に締結した。大阪スマートシティパートナーズフォーラム(※1)の「インバウンド・観光の再生」プロジェクトにおいて、藤井寺市と凸版印刷が観光のDX化に取り組んだことをきっかけに、さらなる観光の振興を図るため、今回協定を締結する運びとなった。

※1 大阪スマートシティパートナーズフォーラム:https://smartcity-partners.osaka/

■協定締結の狙いとは

藤井寺市は、大阪初の世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」のうち、「古市古墳群」を有し、葛井寺や道明寺、道明寺天満宮など歴史ある寺社や国宝が多数存在するなど歴史遺産に恵まれた「まち」だ。また、ハイセンスな飲食店が多く、店舗同士やものづくり作家がコラボして新たな商品が生み出されている。そういった観光資源を、さらに魅力的に伝えるため、凸版印刷の有する最新のデジタルテクノロジーを活用して、観光振興に取り組むことになった。この協定を契機に2025年の大阪・関西万博に向け、国内外から観光客を呼び込むにあたり、ICTを活用した観光振興に取り組んでいく。

■連携の具体的な取り組みとは

DXを活用した観光・商業振興モデル



1.「まちなか」周遊の促進
観光音声ガイドアプリを導入することで、「まちなか」に分散する古墳や寺社を一体的に楽しむことができるようになる。また、クーポン機能により、店への回遊も促進することができることから、藤井寺市のまち全体を丸ごと楽しむことが可能だ。

2.食の観光資源の創出
藤井寺市には、ハイセンスな飲食店が多く、デザインや調理も含めた加工の得意な事業者が集まる「加工場フジイデラ」として、農園からも直接、農作物を仕入れ、加工し、付加価値をつけて観光客に提供。その農園と飲食店とのマッチング手法としてスマートグラスを用い、飲食店主が藤井寺市内にいながら市外の農園の様子を見て、仕入のためのコミュニケーションがとれるような仕組みの開発に取り組んでいる。なお、市域外への農園とは今まで深い関わりがなかったため、大阪府南河内農と緑の総合事務所と連携してつながりを創出していく。

3.バーチャル観光の創出
コロナ禍により、バーチャル観光の需要が高まっており、実際に来訪していただく前段階のきっかけづくりとしてVR技術などを駆使したバーチャル観光の提供を目指します。今後、海外バーチャル旅行パッケージの創出も見据えて取り組んでいく。また、バーチャル観光は移動が困難な方にも観光を楽しんでいただける可能性もあることから、市内の高齢者施設と連携し、実証実験としてバーチャル観光を提供。さらに、凸版印刷の有するデジタルテクノロジーを活用しながら観光振興に向け、連携して取り組んでいく。

■今後の取り組み

協定締結後の第一弾として、12月11日(土)に藤井寺市内の「アイセル シュラ ホール」で開催予定の観光イベント「学んでシュラホール」において、「スマートグラスでのぞくレンコン農園オンラインツアー」を遠隔によるファームツアーの実証実験として開催。また、市内の社会福祉法人みささぎ会とも連携し、移動が困難な高齢者の方へのバーチャル観光の提供も併せて実施する。

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