こんばんは。ペーパーです。
近年の印刷業界は、印刷の仕事が年々減っている状況です。デジタル化による出版、商業印刷の長期下落に加え、新型コロナウイルスにより業界は厳しい状況に置かれています。
このような印刷業界の厳しい状況で、印刷会社が生き残るためになにができるのか。わたしの知り合いの印刷会社様で行っている取り組みについて、参考になりそうなことがございましたので記載いたします。
※実際の事実と多少異なることがあるかもしれませんが、ご了承いただければ幸いです。
■印刷機を持たない
某A社での取り組み
機械を持っていると維持費が掛かり、また、仕事がなく印刷機を抱えているだけだとオペレーターの人件費も掛かります。そこで、印刷機を売却し、オペレーターを、営業や組版など別部署に異動させ、オフセット印刷の案件は全て外部に委託しておりました。
このように、仕事の受注、組版の作業に社員を集約させて、利益改善に努めており、結果として赤字からは脱却できているとお聞きしました。ただ、このような体制になって数年の話でもあるので、今後の取り組みが重要になりそうです。
■Webの強化
某B社での取り組み
印刷物を、Webに切り替える企業も増えてきました。そこで、Webの専門部署をつくり、印刷物をWebに切り替える提案をして利益を出しています。
Webも対応している印刷会社は多く聞くのですが、専門部署をつくり、Web会社の経験者を採用して、積極的に印刷物をWebに切り替える提案をする会社を知らなかったこともあり驚きました。
印刷物での売上は落ちているとのことですが、Webの売上が伸びていることもあり、今期は黒字の見込みだそうです。
■意外と印刷データはつくれない
某C社での取り組み
今や、印刷はネットに発注することが増えてきました。直接印刷会社には出さず、自社で作成したデータを入稿すれば、安く、早くできるからです。
ただ、ネット印刷の難点は、完全データで入稿しなければ印刷できません。実は意外とこのデータをつくれない会社、また、つくるのが手間だと感じているお客がとても多いです。そこに目を付け、大まかなデザイン等はお客で作成してもらい、入稿用のデータに作り替える業務を行って利益を出しています。
これは上記で紹介したA社と同じで、印刷機を売却している会社です。あえて、社内で印刷することをやめ、データ作成に特化しているとのことでした。