シンテゴンテクノロジーら、10月12日から開催する「TOKYO PACK 2022」に出展

シンテゴンテクノロジー株式会社(以下、シンテゴンテクノロジー)、株式会社ヨシモト印刷社(以下、ヨシモト印刷社)、三井化学株式会社、日本製紙株式会社の4者は10月5日、各社の技術を活用したリサイクルを可能にする紙包装ソリューション・プロセスをTOKYO PACK 2022で出展すると発表した。このソリューションは、水性シーラント剤を部分的に、印刷と同時に塗工することで、環境負荷の軽減に加え、コスト削減にも貢献する。
TOKYO PACK 2022:https://www.tokyo-pack.jp/

■サービスの背景

包装のシールに使うシーラント剤を内側に全面塗工した紙包材は既に実用化されているが、シールに使われるのはその一部であることから、必要最低限のシーラント剤を部分的に塗工する技術を期待する声は以前からあった。

ヨシモト印刷社は、ウィンド・ミューラー&ヘルシャー社(ドイツ)の最新印刷機 NOVOFLEXを導入し、部分的にシーラント剤を印刷技術で塗工することを可能にした。

また、同機の活用により、外装の水性フレキソ印刷と同時に、内側のシーラント剤の塗工も行う。現在、シーラント剤の塗工は製紙メーカーやコンバーターが別々に行っているのが一般的だが、ヨシモト印刷社は顧客からの要望を社内で一気通貫に応えることが可能となり、コンバーター業務の強化にもつながると考えている。

さらに、水性シーラント剤は、国内外で実績のある三井化学のケミパールを使用している。紙包装のシールには、ポリエチレン等のプラスチックを全面にラミネートして使用している包装が依然多く、こうした素材はリサイクルには適していない。

ケミパールは、ポリオレフィンを三井化学独自の技術で水に分散した製品で、紙に塗布することで薄膜で良好なヒートシール性を付与し、紙のリサイクルに貢献。包装基材には、独特の色味・風合いを有する日本製紙のBP加工原紙60g/㎡を使用している。

包装は、欧米で多くの紙包装の実績を持つドイツの包装機メーカーであるシンテゴンテクノロジーが担当した。同社は、2025年までにリサイクルできる資材による包装を可能にするという目標を掲げており、すでにほとんどの包装機で実現をしている。TOKYO PACK 2022では、紙包装としては珍しい、縦ピロー包装機によるスタンディング・パウチを出展予定だ

このようにリサイクルが可能な紙包装では、紙、シーラント剤、包装形態さらには包装機械の 最適な組み合わせが求められることから、従来の分業型開発プロセスでは困難であり、企業間のフラットな協業が求められる。このソリューションは、紙包装分野で著名な有田技術士事務所 有田俊雄氏の呼びかけで、4社が協力する形で実現した。

なお、今回紹介したシンテゴンテクノロジーは、シンテゴンテクノロジー株式会社(日本) は、 1982年に設立。日本の医薬品・食品市場向けに自社製の国産機や輸入機の販売をはじめ、包装資材、バリデーション、総合的なサービス等の要望に応じて幅広く提供。また、2022年、日本法人は設立40年をむかえる。

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